日本の温泉については、法律等によってさまざまな事項が定められています。具体的には、
・温泉法
・鉱泉分析法指針(PDF)
この2つです。
温泉法は、まず「温泉」を定義して、それにかかわる社会活動についての制限を記載しています。例えば掘り方とか、利用の仕方とか、役所への届け出とか、相続とか、あとは罰則規定。つまり温泉施設の管理者向けの内容といえます。温泉の利用者にとっては興味を引く内容は少ないです。
一方、鉱泉分析法指針は、まず「鉱泉」を定義して、その鉱泉の分析・分類の仕方について事細かに記載してあります。これはなかなかすごいもので、どのような物質をどの程度含有していたらなんという名前を付ける、といったことのみでなく、温泉の状況を加味して、このような状況ではこの物質の量はこのような手法で測定するべしなど、現場で使える知識が満載です。途中から難しそうな計算式が登場したり、やや専門的な内容も多いですが、これを本気で読み込むと分析書を10倍楽しめること請け合いです(ただし論理的に不完全な部分も多いです。詳しく知りたい方はこちら)。
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